桑田佳祐の音楽寅さん 2009/08/03 「日本文学×桑田佳祐 夢のコラボレーション」

思いつきそうで思いつかない、近代文学史でロック
人間失格とかもう、完全に筋少のシングルでした。
演出上「朗読」だったのは「銀河鉄道の夜」だけ。
他はすべて完ぺきな桑田節のロックでした。 Hats off!!

  1. 中原中也「汚れつちまつた悲しみに…」
  2. 高村光太郎智恵子抄
  3. 太宰治人間失格
  4. 与謝野晶子「みだれ髪」
  5. 芥川龍之介蜘蛛の糸
  6. 小林多喜二蟹工船
  7. 樋口一葉たけくらべ
  8. 中原中也「汚れつちまつた悲しみに…」reprise
  9. 石川啄木「一握の砂」
  10. 夏目漱石吾輩は猫である
  11. 宮沢賢治銀河鉄道の夜


「汚れつちまつた悲しみに…」は、いかにもロックになりそうな予想がつくけれど、「智恵子抄」の音楽へのはまり具合が素晴らしくて、うっかりすると井上陽水の未発表曲に聞こえます。言葉の遣い方が似ている気が。


たけくらべ」も、ただ字面を読むよりも気持ちが断然伝わってきてびっくり。「汚れ」「人間失格」と並んで、若い人の気持ちを描いた作品だからロックとシンクロ率がいいのかな。当然「蟹工船」も合うのは予想できたけど、仕上がりはほとんどミュージカル。桑田佳祐、ミュージカル作曲してくれないかな。主演も!
しかし、小林多喜二ってこんなに文章上手かったんですね。なんとなく接点がなかったけれど、読んでみたくなりました。


それにしても、これだけの傑作・力作をこんな駆け足でたった1回分の放送に使ってしまうとは・・・。贅沢すぎます。CDにしてほしいけれど版権とか色々難しいのかも?夏目漱石みたいにややこしひこと言う方々がいるかしら。


海外ではDivine Comedyがワーズワースの詩に曲をつけたLucyが傑作でしたが、ほかにもこういうのやっている人いるのかしら。ちょっと聞いてみたいです。